インプラント
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- STEP 1カウンセリング・診査
- 患者様のお口の状態を確認し、レントゲンやCT撮影を行い、骨の厚みや神経の位置を診断します。
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- STEP 2治療計画の説明
- インプラントの治療方針、期間、費用について詳しくご説明します。
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- STEP 3一次手術(インプラント埋入手術)
- 顎の骨にインプラント体を埋め込み、骨と結合するのを待ちます。
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- STEP 4二次手術(アバットメント装着)
- 人工歯を装着するための連結部分を取り付けます。
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- STEP 5人工歯(上部構造)の装着
- セラミックなどの人工歯を取り付け、噛み合わせを調整します。
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- STEP 6メンテナンス
- 定期的なメンテナンスを行い、長く使用できるよう管理をします。
- 抜歯が必要かどうかの客観的な判断(例:歯根破折の有無の確認)
- 歯周病の診断(歯槽骨の状態を把握)
- 親知らずを抜歯する前の診断(埋伏歯の状態などの確認)
- 歯内療法における検査(根管の状態、病巣の大きさ、根管の方向などの確認)
- 顎関節症に関する検査・診断
失った歯を補い、快適な噛み心地を

歯を失うことは、多くの人にとって大きなショックです。
歯の重要性は失った後に初めて気づくことが多く、「もっと歯を大切にしておけば良かった」と後悔する方も少なくありません。
平成28年の国内の歯科疾患実態調査によれば、40代後半から歯を失い始め、50代後半には平均で4本程度失うことがわかっています。
日本人の歯の寿命を見ると、下顎大臼歯から順に失われる傾向があります。
歯を失う主な原因としては、1位が歯周病、2位がむし歯、3位が歯の破折であり、歯周病とう蝕がほぼ同じ割合であると考えられています。
歯を失ってしまった場合、「しっかり噛める歯を取り戻したい」「自然な見た目で違和感なく食事をしたい」と考える方が多いのではないでしょうか。
インプラント治療は、そんなお悩みを解決できる優れた治療法の一つです。
当院では、安全で長持ちするインプラント治療を提供し、患者様の快適な生活をサポートいたします。
インプラントとは?
インプラントとは、失った歯の部分に人工の歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。
インプラントの構造
インプラントは、主に3つの部分から構成されています。

インプラント体(人工歯根)
チタン製のネジ状の人工歯根を顎の骨に埋め込み、骨としっかり結合させる。
アバットメント(連結部分)
インプラント体と人工歯をつなぐパーツ。
上部構造(人工歯)
セラミックなどの素材で作られた人工の歯。見た目が自然で、美しい仕上がり。
インプラントのメリット

しっかり噛めて、食事が快適になる
天然歯と同じような噛む力を回復でき、硬い食べ物(肉・せんべい・ナッツなど)もしっかり噛むことができます。
見た目が自然で、美しい仕上がり
セラミックの人工歯を使用することで、周囲の歯と調和しやすい上、入れ歯のような金属のバネが見えることがないので審美性が高いです。
周囲の歯に負担をかけない
ブリッジのように健康な歯を削る必要がなく、独立した歯として機能するため、隣の歯に負担がかかりません。
顎の骨が痩せるのを防ぐ
歯を失うと顎の骨が吸収されますが、インプラントは骨に刺激を与えるため、骨の減少を防ぎます。
長持ちしやすい
適切なメンテナンスを行えば、10~20年以上使用できる上、入れ歯やブリッジよりも耐久性は高いです。
インプラントのデメリット
手術が必要
顎の骨にインプラントを埋め込むための手術を行います。
治療期間が長い
骨と結合するまで数ヶ月かかります。
費用が高額
自由診療のため、健康保険は適用されません。
インプラント治療の流れ
インプラントが適している方
1本だけ歯を失った方
入れ歯が合わず、違和感がある方
硬いものをしっかり噛みたい方
審美性を重視し、自然な見た目を希望する方
インプラントと他の治療法の比較
インプラント | 入れ歯 | ブリッジ | |
---|---|---|---|
固定性 |
◎ 顎の骨に固定 |
〇 取り外し式 |
〇 隣の歯に固定 |
噛む力 |
◎ | △ | 〇 |
見た目の自然さ |
◎ 審美性が高い |
△~〇 金属バネが見えることも |
△~〇 素材による |
周囲の歯への影響 |
◎ | 〇 | △ 隣の歯を削る |
耐久性 |
◎ 長期間使用可能 |
△ 定期的な調整が必要 |
〇 7~10年 |
治療期間 |
△ | ◎ | 〇 |
費用 |
△ 高め |
◎ 最も安価 |
〇 比較的安い |
インプラントを長持ちさせるためのポイント
インプラントは適切なケアを行うことで、20年以上使用できる治療法です。
しかし、メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)が進行し、最悪の場合はインプラントが脱落してしまうこともあります。
「せっかくのインプラントを長持ちさせたい」と考えている方のために、健康に維持するためのポイントをお伝えします。
1. 毎日の適切な歯磨きを徹底する
インプラントはむし歯にはなりませんが、インプラントの周りの歯ぐきが炎症を起こす「インプラント周囲炎」には注意が必要です。
この病気は、歯周病と同じように細菌が原因で発生し、放置するとインプラントが抜け落ちることがあります。
ポイント
歯ブラシはやわらかめのものを使用し、優しく磨く
インプラント専用の歯間ブラシやフロスで、歯と歯の間の汚れを落とす
歯磨き後のマウスウォッシュ(殺菌作用のある洗口液)を活用する
2. 定期的なメンテナンス・歯科検診を受ける
インプラントは天然の歯よりもセルフケアが難しいため、定期的に歯科医院で専門的なクリーニングを受けることが重要です。
ポイント
歯科医院での定期的なメンテナンス(推奨頻度:3~6か月ごと)
インプラント周囲の歯ぐきの状態をチェック
噛み合わせの調整
専門的なクリーニング(PMTC)
レントゲン検査で、インプラントの固定状態を確認
インプラントは一度入れるだけで終わりではなく、「維持すること」が大切です。
3. インプラントに負担をかけない生活習慣を心がける
歯ぎしり・食いしばりの予防
寝ている間の歯ぎしり・食いしばりは、インプラントにとって大きな負担となりますが、マウスピース(ナイトガード)を装着することで、この負担を軽減できます。
硬すぎる食べ物を避ける
極端に硬いもの(氷、ナッツ、骨付き肉など)を噛むと、インプラントが損傷するリスクがあります。
できるだけ極端に硬いものは避け、左右均等に噛むよう意識しましょう。
喫煙を控える
喫煙者はインプラントの成功率を低下させます。
これはタバコに含まれる有害物質が、歯ぐきの血流を悪化させ、インプラント周囲炎を引き起こすためです。
「せっかくインプラントを入れたのに、喫煙が原因でダメになってしまった…」というケースもあります。
インプラントを長持ちさせたい方は、禁煙を強くおすすめします。
4. ストレスをためない
ストレスがたまると、免疫力が低下し、インプラント周囲炎のリスクが高まります。
適度な運動やリラックスできる時間を確保したり、睡眠をしっかりとるなどのストレス管理をしましょう。
5、インプラント専用のケア用品を使う
インプラントのケアには、専用の歯ブラシやフロス・洗口液を使うと、より効果的に汚れを除去できます。
インプラント専用歯ブラシ
毛先が細く、やわらかい
インプラント用フロス
通常のデンタルフロスよりも柔軟性があり、汚れをしっかり絡め取る
ノンアルコールの洗口液
刺激が少なく、インプラント周囲の細菌を抑える
他の病院で「インプラントは無理です」と言われた方へ(骨が足りない方)

インプラント治療をするには、顎の骨にある程度の幅と高さが必要です。
具体的には、幅が約6mm、高さが約10mm以上必要ですが、骨の量が足りず「治療ができない」と言われる方も少なくありません。
しかし、骨が薄い、あるいは足りないと言われた場合でも、あきらめる必要はありません。
当院では、詳しい検査や診断を行い、高度な技術を用いて骨を増やす治療を行っています。
例えば、骨を誘導したり、骨移植を行ったり、上顎の空洞部分に骨を作る「サイナスリフト」や「ソケットリフト」などの方法で対応可能です。
また、既存の骨の上や周りに新しい骨を作る治療も行っています。
まずはお気軽にご相談ください。
骨造成治療法の種類 ※通常のインプラント料金より費用が別途かかります。
GBR法(骨再生誘導法)
骨が足りない部分に人工の骨や自分の骨を移植して、新しい骨を作る治療方法です。
骨を作るためのスペースを確保するために、特別な膜や金属のメッシュを使います。
インプラント手術の前や同時に行うことがあります。
サイナスリフト(上顎洞拳上術)
上の奥歯の骨が薄くなった場合に行う治療です。
上顎洞という空洞の膜を持ち上げ、そのスペースに人工の骨や自分の骨を入れて骨を増やします。
インプラントを埋めるための骨の厚みを確保します。
ソケットリフト(上顎洞底拳上術)
上顎の奥歯部分で骨が薄い場合に行う治療です。
骨を少しだけ残して膜を持ち上げ、その部分に骨を増やしながらインプラントを埋め込みます。
ディストラクション(仮骨延長法)
骨の高さが足りない場合に行う治療です。
特別な器具で骨を少しずつ伸ばし、高さを増やしてからインプラントを埋めます。
スプリットクレスト(歯槽堤分割術)
骨の高さは十分でも、幅が足りない場合に行う治療です。
骨を特殊な器具で広げ、その隙間にインプラントを埋めます。
隙間には人工骨や自分の骨を入れて再生させます。
ボーングラフト(自家骨移植)
自分の骨を採取して、必要な場所に移植する治療方法です。
主に下顎や下の前歯付近から骨を採取します。
骨補填剤
人工の骨を使って骨を再生する治療法です。
特殊な人工骨は早く骨と結合し、治癒期間が短くなります。
加工しやすく強度もあるため、今後さらに普及が期待されています。
インプラントメーカー
カルシテック
カルシテックインプラントは、アメリカのカルシテック社が製造するHAコーティングが施されたインプラントです。
HAは「ハイドロキシアパタイト」の略で、骨や歯の成分に含まれる物質です。
インプラントの表面をHAでコーティングすることで、インプラントと骨が結合する「オッセオインテグレーション」を促進することを目的としています。
ストローマン(ITI)
ストローマンはスイスのバーゼルに本社を置く企業で、精密機械産業が盛んな地域に拠点を持っています。
同社は現在、世界70か国以上で歯科用インプラント関連製品を提供しているグローバル企業です。
ストローマンインプラントは、埋入後5年から10年にわたる安定性が多くの研究で確認されています。
世界中で500万人以上の患者がストローマンインプラントを用いた治療を受けており、同社は世界のインプラント市場でトップシェアを誇っています。
ノーベルバイオケア
ノーベルバイオケアは、1965年にペル・イングヴァール・ブローネマルク博士が発見したオッセオインテグレーションに基づくブローネマルクインプラントを販売しており、最も歴史あるインプラントメーカーです。
また、さまざまな種類のインプラントシステムも提供しています。
カムログ
カムログは、ドイツ発の歯科用インプラントメーカーです。
カムログ独自の「プラットフォームスイッチング構造」や、骨との結合を高める特殊なカムログ表面処理技術(Promote®)が特徴で、治療後の安定性や長期的な信頼性にも優れています。
豊富な臨床実績や長期データに基づいた製品開発により、安心して治療に取り入れられるインプラントシステムとして、多くの歯科医院で導入されています。
インプラント保守について

当院では、インプラント本体(人工歯根部分)の基本的なメンテナンス期間を10年、上部構造(被せ物)の基本的なメンテナンス期間を5年と設定しております。
ただし、口腔内の状態やお手入れの状況により維持の状態が異なるため、当院での定期的なメンテナンスを受けていただくことが必要です。
定期的なメンテナンスを受けていただけない場合、メンテナンスの対象外となる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
ご不明点やご質問がございましたら、どうぞお気軽にお尋ねください。
歯科用CTについて

当院では歯科用CTを導入しています。従来のレントゲンでは平面的な情報しか得られませんでしたが、CTを使用することで、顎の骨の立体的な形状や骨密度などを3次元的に撮影することが可能です。
さらに、当院のCT装置はデジタル技術を活用しており、より少ないX線照射線量で撮影を行うことができます。(通常の診断や治療に必要なX線検査は、人体への影響が非常に少ないです。)
正確な診断と安全で確実な治療を行うためには、歯を支える周囲の骨の状態を把握することが重要です。
そのため、治療前だけでなく治療後の状態確認のためにもCT撮影を行う場合があります。
CTはインプラント治療だけでなく、さまざまな場面で活用されています。
インプラントで快適な生活を!

「インプラントは一生もの」と思われがちですが、適切なメンテナンスを行わないと、長く持たせることが難しくなります。
「せっかく治療したインプラントを長く快適に使いたい!」
そんな方は、ぜひ当院の定期メンテナンスをご活用ください。
インプラント治療費
治療期間:2ヶ月〜1年
内容 |
料金(税込) |
---|---|
埋入(インプラント本体) |
¥242,000 |
上部構造(被せ物) |
¥198,000~¥330,000 |
プロビジョナル(仮歯) |
¥33,000~¥66,000 |
インプラント補助治療
内容 |
料金(税込) |
---|---|
サージカルガイド(手術用ガイド) |
¥66,000~¥120,000 |
GBR(骨造成術) |
¥55,000~¥110,000 |
ソケットリフト(上顎の骨増生) |
¥33,000~¥77,000 |
検査料金表(税込)
当院では、より正確な診断と治療計画の立案のために、必要に応じて各種精密検査を行っております。
CT撮影やデジタル精密検査を活用し、患者様の口腔内の状態を詳細に把握することで、最適な治療をご提案いたします。
診断用Wax Up(ワックスアップ)
※治療前に模型を作成し、治療後の仕上がりをシミュレーション
内容 |
料金(税込) |
---|---|
部分的(1歯~数歯) |
¥33,000 |
片側(片顎) |
¥66,000 |
全顎(上下すべての歯) |
¥165,000 |
CT撮影
内容 |
料金(税込) |
---|---|
CT撮影(3D画像診断) |
¥11,000 |
精密検査
※歯並びや噛み合わせ、口腔内の状態を総合的に診断
内容 |
料金(税込) |
---|---|
パノラマレントゲン・CT・口腔内写真・CRバイト・歯周検査等を含む精密検査 |
¥55,000 |
デジタル精密検査
※より詳細な診断が必要な場合に追加検査
内容 |
料金(税込) |
---|---|
精密検査+デジタル精密診断 |
+¥44,000 |